【箱根2025ワセダを追う〈4〉】4位その夜、泣き続けた1年 必要なのは勝者の心

箱根駅伝で歴代2位の13回の優勝を誇る早稲田大学競走部。第101回大会では総合4位と上位争いを繰り広げ、11年大会以来の総合優勝へ、名門復活を印象付けました。22年6月に就任したOBの名ランナー花田勝彦監督(53)による、再建の歩みに密着して3季目。今季は「復権前夜」と題した箱根路を描く集中連載で、変革の現在地に迫ってきました。最終第4回は1人の1年生の涙から、今季のチームに足りなかったもの、そして総合優勝を目指す新チームの往く道を見通します。(敬称略)

陸上

1月4日、朝日が差し込む所沢キャンパスの織田幹雄記念競技場

1月4日、朝日が差し込む所沢キャンパスの織田幹雄記念競技場

止まらない涙、箱根路は終わらない

それはゴールから17時間後の涙だった。

1月4日の午前6時30分の早稲田大学所沢キャンパス。

新チーム始動の早朝。三々五々、寮から集まってくる選手たちの中に、顔をくしゃくしゃにするランナーの姿があった。

1年生の山口竣平だった。

ルーキーは1月2日の往路、3区でチームを再浮上させる力走をみせていた。

2区の山口智規が果敢な攻めの姿勢の末に順位を11位に落とし、襷を受けた。

戸塚中継所を飛び出すと、徐々に順位を上げていき、ゴールの平塚中継所に近づくころには4位を走る駒澤大の谷中晴の背中を捉えていた。

1年生同士のデッドヒートの末に1秒差の5位。6人抜きの箱根路デビューは、チームの勢いを再点火させて、往路の3位フィニッシュまでつなげる殊勲だった。

1時間1分15秒は区間3位で、早稲田としては竹沢健介の記録を抜く新記録。

長野・佐久長聖高では5000メートルで13分34秒59の高校歴代5位の記録を持ち、11月の全日本大学駅伝でも5区で区間3位の結果を残していた。

「大エースになりたい」と宣言する大物新人ぶりに違わぬ実力を発揮してみせた。

その翌日、1月3日だった。

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2008年入社後にスポーツ部(野球以外を担当します)に配属されて17年。25年4月に初の異動で野球部へ配属となりました。競技経験はありませんが、現在は息子が通う少年野球チームで“球拾い”コーチとして奮闘中。記者としても、様々な話題を拾います。ツイッターは@KengoAbe_nikkan。二児の父です。クラフトビール好きです。