【日本代表を追う〈7〉】最速W杯切符もたらした久保建英の人間的成長に迫る

8大会連続8度目のワールドカップ(W杯)出場に向けて戦うサッカー日本代表(FIFAランキング15位)のアジア最終予選を追うドキュメント。王手を懸けて迎えた3月シリーズはホームの埼玉スタジアム。20日のバーレーン戦に勝てば世界最速でのW杯切符獲得が決まる中、久保建英(23=レアル・ソシエダード)の存在感、姿勢は際立っていました。

サッカー

〈森保ジャパン Road to 26 最終予選第7戦バーレーン戦〉

アジア最終予選C組第7戦

アジア最終予選C組第7戦

3月18日 日本代表練習でアップする久保建英。左は町野修斗

3月18日 日本代表練習でアップする久保建英。左は町野修斗

大谷翔平フィーバーの渦中で

千葉での合宿がスタートした17日、時を同じくしてMLBを代表するスーパースター、ドジャースの大谷翔平が日本にいた。

東京開催となったMLB開幕戦(18、19日・東京ドーム)。大谷に加え、チームメートの山本由伸、佐々木朗希。対戦相手のカブスには鈴木誠也、今永太も所属する。「野球の国」日本での関心事はフットボールよりもベースボールの方だった。

季節は冬から春にガラリと様変わり。温かな陽光が選手たちの表情を明るく照らしていた。

W杯出場まであと1勝。ただ緊迫感はない。いつもと変わらぬ様子でスタッフ、選手たちは準備を進めていた。MLB開幕戦当日の18日、練習後のメディア取材に出てきたのはチームの看板選手、久保だった。

ひとしきり近況についての質問が出た後、ドジャース大谷について問われた。

「スペインだと正直、(野球は)あんまりニュースに出てこないし、僕はあんまり聞かないですけど、日本とかアメリカではすごい人気ですし、(大谷選手は)すごい選手だと思います」

とかく日本では、やれ野球が一番だとか、やれサッカーの方が世界で見れば人気はすごいだとか、安易な対立構図が作られる傾向にある。「野球が盛り上がっていますけど、サッカーも負けていられない」という紋切り型の回答が並びやすい中、久保は多様化する現代社会を冷静かつ正確に見つめた。

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スポーツ

佐藤隆志Takashi Sato

Tokushima

1968年(昭43)生まれ、徳島県出身。91年入社。
希望したスポーツ部に在籍し、2010年サッカーW杯南アフリカ大会、12年ロンドン五輪など取材。デスクを経て現場に戻り、再び大好きなサッカーを取材、執筆しています。
少年時代に読売クラブのジョージ与那城のプレーに魅了され、同じくヒゲをはやしたバルデラマ(コロンビア)のトリッキーなプレーにハートをわしづかみにされる。フリット(オランダ)は憧れの偉人。好きすぎて入社後に髪型をまねたところ「ドレッド」と呼ばれたのは懐かしい思い出です。
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