女子ボートレーサーの魅力に迫る「ビューティフル・ボートレース」。今回は清水愛海(22=山口)を紹介します。

127期の在校勝率は7・12と、ただ1人7点台をマーク。女子では喜多須杏奈以来通算6人目、山口支部では3人目となる養成所チャンプに輝いた。闘志を内に秘めるタイプで、レースセンスは抜群。デビュー後127期ではトップの11勝を誇る(5日現在)。遠藤エミの女子選手初のSG優勝に沸くボートレース界に、新たなヒロイン誕生の予感だ。


レーススタイルは「浜田亜理沙をまねている」と語る清水愛海
レーススタイルは「浜田亜理沙をまねている」と語る清水愛海

-ボートレーサーになったきっかけは

清水愛海(以下清水)

高校3年生の時、進路に悩んでいて、母と119期高岡竜也選手の両親が知り合いでボートレーサーという職業があることを知り、宮島ボートへレースを観戦した時、ターンの迫力と平均年収1600万円にひかれました。その時は男女平等とか年収のこととか、いいことしか書いてなかったですね(笑い)。

-学生時代の部活は

清水 中学生の時は陸上部、高校生の時はバスケットボール部だったので、体力には自信があります。

-養成所時代の思い出は

清水 入所しても厳しいとは思いませんでした。走ったり、舟を担いだりしたけど、何とかこなせました。ボートに乗るのは楽しかったけど、最初の頃はよく転覆をして、心が折れた時期がありました。でも教官とか仲間から乗り方を教えてもらって、たくさん練習をしたらスムーズに旋回できるようになりました。


同期の川井萌(左)とツーショット
同期の川井萌(左)とツーショット

-デビューからこれまでを振り返って

清水 プロは厳しい。フライングとか転覆とか事故が多くて、なかなか自分から攻めていくレースができない。でも最近は慣れて自分のレースができるようになってきました。でもまだまだですね。

-地元徳山ボートで153走目で初勝利

清水 養成所チャンプで出てプレッシャーがすごくありました。焦りもあったし、もっと早く勝てると思ったけど、プロの世界は甘くないし厳しさが分かりました。でも1回勝ってほっとしてうれしかった。ある先輩から、“練習よりレースの方がうまくなるからたくさん走った方がいいよ”とアドバイスを受けてから肩の荷が下りて、勝ちを意識せず、目の前のレースに集中することができるようになったのが良かったです。

-近況はコンスタントに1着が取れるようになり、着実にレベルアップ

清水 事故率がなくなって、積極的に攻めて1Mが冷静に判断できるようになったことが大きいと思います。

-山口支部の先輩は厳しいですか

清水 丁寧に指導してくれるし、プライベートでも優しいし、食事にも連れて行ってくれて、よくしていただいています。


高校時代の同級生と沖縄旅行を楽しむ(左が本人)
高校時代の同級生と沖縄旅行を楽しむ(左が本人)

-休日の過ごし方は

清水 コロナ前はアウトドアが好きで、よく山に登ったり旅行に行きました。特に高校時代の同級生と、沖縄へスキューバーダイビングをしに行った時はすごく楽しかったです。

-目標の選手は

清水 将来は浜田亜理沙さんみたいな選手になりたいです。6コースからでも道中追い上げて連に絡むところがかっこいい。浜田さんのレースは常に見ています。人としても優しくて、私から話を聞きにいくといろいろアドバイスももらえる。レーススタイルはまねをしていますね。

-最後にボートレースの魅力を教えて下さい

清水 楽しいし、頑張ったら結果が出る。やる気次第で何とかなるところですね。

※次回は5月10日更新予定


127期による碧南訓練前泊で食事会(本人は後列中央)
127期による碧南訓練前泊で食事会(本人は後列中央)

◆清水愛海(しみず・あみ)1999年(平11)11月23日、山口県生まれ。山口支部。127期生として、20年11月に徳山一般戦でデビュー。21年11月の徳山一般戦でデビュー初勝利。昨年の獲得賞金は735万8000円。今年は353万1000円(4月5日現在)。158センチ、47キロ。血液型O。