【窪寺伸行・オレに任せろ】

 ◆9R 地元の重成一人が堅実に軌道修正を図ってきた。初日の貴重な1号艇で痛恨の5着。「シナリオと違った」。しかし、最悪の船出から、その後の中外枠で2、1、3着とリズムアップした。「まだ巻き返せたとは言えんでしょ(笑い)」。ベターな対処で準優圏に付けた。

 重成らしい、理論に基づくプロセスが印象に残った。3日目5Rは6号艇から前付けで3コースを奪った。山崎智也のカドまくりに屈して後方に置かれたが、道中の好旋回で3着へ。前付けについて、短絡的に「地元だから?」と聞く私に、根拠をやさしく丁寧に説明した。要は回転と機力と相談し「ちゃんと準備をして動きました」と。コンマ21のスタートには素直に反省しつつ、先行艇のもつれを読んだ絶妙な2Mさばきは「スピードを持って差そうと。冷静だった。突ける足もあった」と振り返った。

 実はここ数年、丸亀のSGとG1の4日目は抜群の良績を残す。「日ごとに良くするタイプなので。きっかけと根拠。レースでしか、その感覚はつぶせない。時間がかかるということ。ホンマはもっと早く仕上げたい」。データは正直。今日こそ、抜群のターンセンスが輝きを放つ時だ。

 4日目9Rは2号艇。イン石野貴之の気配がひと息なら差し切りまである。好ムードの辻栄蔵を含めて(2)(1)、(2)(4)流しが本線。安くても(1)(2)(4)、(4)(2)(1)を押さえる。