【窪寺伸行・オレに任せろ】

 ◆11R

 井口佳典が失いかけた流れを引き戻した。勝負の4日目6R、2コースから強引にまくって何とか2着。準優で勝負になるポジションを手に入れた。

 3日目5、4着後に「トントン(ターンでブレーキが利かずに流れること)が出る」と独特の言い回しで手応えを振り返った。4日目はその「トントンは解消した」と課題を克服。1Mのターンが飛び気味だったのは、スタートで後手に回ったことも響いた。「あのターンは駄目。セオリーと違うし、レースを壊した」と猛省したが、「足は行き足から良くなってきた。数字(複勝率31・6%)以上は絶対にありますよ」と、相棒・35号機への期待感はなかなか高い。

 思い返せば初日ドリーム戦で最も目立つ足だったのが井口。当時、競った篠崎仁志も「井口さんとは伸びで差がある」と発言した。調整がかみ合えば、今まで以上の「爆発力」がさく裂するはず。夜の試運転も済ませ、予行演習にも抜かりはない。

 スタートは予選ラストこそ切れを欠いたが、0台トップスタートは3回ある。「あとはスタートだけ」と心構えは十分。ぶれない精神力と頼れるパワーで、縦横無尽のハンドルを入れる。

 準優11Rは実力、話題性が豊富な豪華メンバーが集結。相手が強いほど燃える井口が、自在に勝機を読む。それでも相手は予選1位の篠崎に絞り、(3)=(1)流しで勝負する。