競輪、楽しんでいますか? 

19日に終了した函館ミッドナイトは◎高谷敏史(35=青森)が優勝した。本人が「優勝なんていつ以来か分からない」と話していたので調べてみると、15年8月の前橋以来、約5年ぶりだった。その後も決勝進出すらままならない時期が長かっただけに、忘れられない開催になっただろう。

約5年ぶりの優勝を飾った高谷敏史
約5年ぶりの優勝を飾った高谷敏史

前場所の平塚でも調子の良さを感じてさせていたが、今開催はダッシュ、スピード、直線の伸びと、どれを取っても抜群だった。聞けば「開催中止の間に鹿内翔や小原丈一郎にもまれて練習した効果が出ている」とのこと。「中止期間も(青森)バンクを使わせてもらえたことが大きいですね」とつけ加えた。

デビュー後はとんとん拍子でS級に上がり、一時期は徹底先行として活躍した逸材。その後、大病に襲われ、2年以上もレースから離れたことはよく知られている。これを克服してここまで1歩1歩復活してきたが、その過程の苦しみ(もしかしたら現在も)は本人でなければ分からない領域だろう。今後も応援していきたい1人だ。

余談になるが今回、約1年ぶりに函館を訪れたが、新型コロナの影響で市内に外国人の姿はなく、観光スポットは昨年までとは別世界のように静かだった。

市内の観光スポット「八幡坂」も閑散
市内の観光スポット「八幡坂」も閑散

それでも、競輪場で場外発売が始まるなど、少しずつではあるが、元の暮らしも戻りつつある。「8月のナイターG3までには本場にもファンが足を運べるようになっていればいいな」と思いつつ帰京した。【栗田文人】

乗客が少ない影響か、羽田→函館便はプロペラ機だった
乗客が少ない影響か、羽田→函館便はプロペラ機だった
函館→羽田もプロペラ機
函館→羽田もプロペラ機