【山本幸史・オレに任せろ】

 まるで決勝、いや、山崎芳仁がいたら今年のKEIRINグランプリ(GP)と言われてもうなずけるほどの超豪華メンバーだ。大激戦だが本命は、復活ののろしを上げた深谷に託す。

 強い深谷が帰ってきた。初日の豪快なカマシで確信した。先行態勢に入っていた稲垣に真っ向勝負を挑み、見事たたき切った。レース直後はさすがに苦しそうだったが、クールダウンを終えた表情は晴れ晴れとしていた。「自信を持ってカマシに行けた。いつもなら合わされるところで踏み込めたので合格点だと思います」。前検日に「今年、一番負荷をかけた練習をしてきた」と胸を張った通りの走り。2着だが、この内容を喜んだのは他の誰でもない、深谷自身だ。

 昨秋のオールスターでの落車後は調子の乱高下が激しかった。直前のG3で手応えをつかめても、肝心のG1で結果が出ない。G1初日の連対は、そのオールスター以来。だが、ここに価値がある。いわゆる初日シードレースで連対したときの決勝進出確率は6割弱。力勝負での連対発進こそ好調のバロメーターだ。

 何でもできる平原にGP覇者武田の関東勢は難敵。ただ、初日に「力を出し切れなかった」という新田や、地元地区の代表村上らが自力で魅せるレースをしてきそうでレースは一筋縄にはいかない。一見、先制濃厚な深谷がまくりになることも。いずれにしても、ここで優勝した昨年寛仁親王牌以来となるG1勝利を決める。3連単は(4)から(6)(1)(3)(7)(5)(8)へ手広く流す。