【山本幸史・ヤマを張れ スペシャル】

◆12R:決勝 佐藤慎太郎がこん身の差しを決める。ここまでの4走でオール2連対。4日目の青龍賞では、新田祐大(失格)の中団並走まくりを差し切った出来は、間違いなくいい。

さらに、決勝は目標とする新山響平が抜群だ。東準決10Rでは、北井佑季をあえて押さえず先行態勢させておいて、打鐘カマシで主導権を奪い取った。このレース、佐藤は当初「大したことねえよ」と笑わせると、すぐに表情を戻し「大したこと、あったね。昨日(4日目)までなかった、凄みがあった」と高く評価。そして「響平は先行選手として完成された。そこを回るには、それだけのレベルが必要」と、自らに言い聞かせるように言った。

勝てば松本整(引退、45歳19日)の最年長G1優勝記録更新。同じ高松宮記念杯というのも、輪界のエンターテイナーらしい舞台設定だ。

「タイトルを取りたいって言い続けて、もう20年だからね。ここで、グランプリを決めておきたいよね」。03年全日本選抜以来、20年ぶりのタイトル奪還。その先には、4年前に勝った立川でのKEIRINグランプリが待つ。最高のシナリオが書き上がった。

新山は楽に先手を取れれば優勝できる出来。松浦や松井は、後ろの脇本を警戒するあまり、仕掛けず1本棒で脇本を後方に追いやる。だからこそ勝機がある。気のせいどころではない。慎太郎に「限界」の2文字はない。

(3)-(9)-(7)(2)(4)を厚く、(3)-(7)(2)(4)-(9)(7)(2)(4)(5)の計15点。

【岸和田競輪・無料予想紙ニッカンPDF新聞】ここを押すと読めます