地元からの決勝進出は浅井康太だけとなった。準決は谷口遼平の先行に乗って2着。浅井の後ろが井上昌己と松崎貴久の並走だったので、迫る坂井洋が見えなかったのだろう。まくられた後、中村浩士との踏み合いをよく制した。VTRを見直すと、数ミリ単位で谷口との車間を詰めて自転車を進めている。地元ならではの間合いだ。


ヤマコウが決勝で本命に推す浅井康太
ヤマコウが決勝で本命に推す浅井康太

レース後、興味深い話をしてくれた。「清水裕友が4連覇できたのはファンの声援だと思う。テレビ番組で、赤星(憲広=元阪神)さんが、『ファンの声援があるからファインプレーができた。無観客なら数センチのところで(捕れる球も)諦めていた』と言ってました。競輪も同じで、今回ものすごく声援多かったので、準決も2着に入れたのだと思います」とファンに感謝した。当地G3・3連覇を含む、過去優勝4回の実績がある浅井ならではの分析だ。

浅井が優勝するならどんな展開だろう。私は南関4車が並ぶことが、浅井への追い風になると考えた。坂井も単騎なので、ラインができるのは南関と古性優作が先頭の近畿ライン。古性がすんなり南関勢を出させてまくりを狙うとは考えにくい。イン粘りも視野に入れてるだろう。混戦になれば浅井にチャンスが訪れる。(日刊スポーツ評論家)


ヤマコウの決勝予想印
ヤマコウの決勝予想印