児島ボートで明日16日から「G1第61回中国地区選手権競走」が開催される。地元エース茅原悠紀、絶好調の白井英治、寺田祥、からつ周年Vの前本泰和と昨年のグランプリ戦士4人が参戦。一方、トップルーキーに選出された白神優、村松修二も出場。若手のホープの筆頭格がGP戦士に挑む。他にも山口剛、辻栄蔵、吉田拡郎ら実力者多数。海野ゆかり、寺田千恵の女子勢もドリーム戦に名を連ねる。

 茅原悠紀(30=岡山)はF持ちでもファンを魅了する。1月、平和島周年で痛恨のフライング。F1本持ちの身となった。スタート勝負ができなければ、ターンで勝負。自慢の快足ウイリーで主導権を握る。

 昨年は2年ぶりにグランプリ出場。真骨頂は1走目、トライアル1st1回戦11R、2コース差しでイン松井繁を下した。4番手スタートでも慌てず、ブイ際をなめるように差した。1Mを回ると舟を数十センチ浮かせ前に出る。一瞬の加速が素晴らしい。“出口で勝負”を公言する茅原らしいターンだった。しかし、1stは突破したが、2nd敗退となった。悔しさは残った。

 「グランプリ、あのレースが一番楽しい。年間通じてやってきたことを、あのレースで出したい」。昨年は1度もフライングを切らなかった。一昨年は2本切った結果、シリーズ戦回りとなった。「Fを2本切ると、絶対グランプリに行けないのが分かった」。平和島のFは16年9月以来、実に1年4カ月ぶり。細心の注意は払っていたが…。ここからどう走るか。どう年末まで持っていくか。ある意味、真価を問われることになる。

 「今までと同じ感覚のSは行けない。その中で最高レベルのスタートを行く。そこでコンマ25とか、20とかで戦うつもりはない」。入っている自信のあるところを全速で。茅原ならそれで十分だ。ちなみに、昨年徳山の中国地区選、茅原は8走平均コンマ15で優勝している。優勝戦は、中へこみの隊形をものともせず逃げ切った。初日ドリーム戦は1枠。地区選連覇へ、的確ショットで快勝発進だ。

 ◆茅原悠紀の17年グランプリ 賞金ランク9位で2年ぶり3度目の出場。1st1回戦は差して1着。2回戦はバック6番手から逆転3着。1st3位で突破した。2nd1、2回戦はともに4着。2着勝負の3回戦は道中2番手も2周1Mで後退。6着となりファイナル進出を逃した。