ボートレースは諦めず、ひたむきに! 「ROAD TO メモリアル」の第4回は、大村選出でSG初出場する山口裕二(39=長崎)をピックアップ。デビュー21年で、やっとひのき舞台に立つ。現勝率7・21はキャリア最高。SG舞台では無名でも、背伸びせずに地道に培ったさばきで腕を試す。

 謙虚で控えめ。そんな山口らしく、SG初出場に「苦節20年ですね」と照れた。そして今回の選出に「今回、原田幸哉さんがA2級で出られないんです。メモリアルは全く意識してなかったけど周りに言われて、幸哉さんがおらんかったら自分にもチャンスはあると思った」と本音を話した。

 とはいえ、意識すれば出場できる舞台ではない。現勝率7・21はキャリアハイ。昨年10月には大村周年でG1初優出を果たした。レース足を重視しながら展開を突くスタイル。「自分は事故なく、3周勝負するタイプです」。地道に積み上げてきた実績が評価された。

 自身の現状は熟知している。「正直、SGのレベルには至ってない。でも自分にとってキャリアのヤマ場。慎重なタイプなので着が取れたら気持ちも乗ってくると思うんですよね」。すでに10月のSGダービーの出場権も獲得。遅咲きだからこそ、勝負できる下地はできている。【窪寺伸行】

 ◆山口裕二(やまぐち・ゆうじ)1979年(昭54)2月18日、佐賀県嬉野市生まれ。81期生として97年11月大村でデビュー。98年1月若松で初勝利、00年2月福岡で初優勝。G1優出1回。通算優勝14回。同期は池田浩二、寺田祥ら。167センチ、53キロ。血液型O。

※明日は「なるほどデータ」