浜松市生まれの新人ボートレーサー、吉田彩乃(19=浜松商高卒)が、来月1日に浜名湖ボートで開幕する「浜松市長杯争奪戦 やらまいかカップ」でデビューする。

幼少期からバスケットボールをプレー。培った身体能力を生かし、飛躍を目指す。このほど、日刊スポーツの取材に応じ、意気込みを語った。【取材・構成 河合萌彦】

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吉田は、昨春に入所した福岡県柳川市内の養成所で1年間、厳しい訓練を積んできた。先月に修了し、地元・浜松へ凱旋(がいせん)。間もなく、デビューを迎える。

-現在の心境は

吉田 練習で先輩たちについていけなくて、焦りがあります。養成所でのスピードと実戦のスピードでは、レベルが全然違います。

-なぜ、ボートレーサーになろうと思ったのか

吉田 中学2年生の時に進路について考えた際、ボートレース好きの父に勧められました。自分も刺激的でスピード感あるものが好きだったので、言ってくれたんだと思います。

-それまで、ボートレースを観戦したことはあったのですか

吉田 その後にすぐ、父に連れてきてもらいました。そこで見たレーサーが格好良く、自分もこうなりたいと決意しました。

-養成所に入るため、どんな準備をしたのですか

吉田 高3夏のバスケットボール部引退後から、まずは勉強を始めました。国語、数学、理科、社会の学科試験があるので、中学レベルのテキストで学び直しました。体力面では、実家がトレーニングジムなので、父が考えてくれたメニューを毎日2時間かけてこなしました。

-入所試験は1発合格。養成所では、どのように過ごしたのか

吉田 携帯電話の持ち込みが禁止で、外出日は月に1日だけ。卒業までに5、6回の試験があるのですが、1回でも不合格になれば退所しなければいけないので、毎日緊張して過ごしていました。

-晴れてプロ選手の仲間入り。どんなデビュー戦にしたいですか

吉田 まずは正常なスタートを切って、無事に完走したい。新人なので、できないことが多いですが、少しでも挑戦して、スピードある旋回をしたいと思います。

◆吉田彩乃(よしだ・あやの)2000年(平12)9月22日、浜松市生まれ。佐藤小1年からバスケットボールを始め、浜松商高バスケ部では副主将を務めた。ポジションはフォワード。昨春、第126期選手養成訓練入所試験に1発合格した。身長157センチ。血液型B。家族は両親と姉、弟。