「SGの中のSG」との呼び声もある第31回グランドチャンピオンが、22日から岡山県の児島ボートで開幕する。SG直前コラムを3回、連載する。第1回の注目選手は、地元の期待を一身に背負う茅原悠紀(33=岡山)をピックアップ。合わせて注目エンジンを少々紹介する。

<注目選手(上)>

19年11月の茅原の言葉を思い出す。「今年はダービーにかけてたので」。その10月の児島ダービーは予選敗退…、低調機に苦しんだ。しかし、言い訳は一切なし。水面相性やリズムを気にするタイプではないが、地元への思いは別格。そう思わせる瞬間だった。

児島優勝は13度ある。しかし、意外にもG1を含めて地元の特別タイトルとはまだ無縁。今年のGW開催の優勝戦では、先頭を走りながら2周2Mで振り込み、6着まで後退する痛恨のミスもあった。当然、今回へ期する思いは強い。豪快かつ、キレ味の鋭いターンを武器に、自身4度目の地元SGへ、全身全霊の思いを込める。

複勝率は38号機がトップに立つ。ただ、茅原が5月に乗っていた59号機は、なかなかの上昇機。63号機はさらに力強いと評判だ。地元の妹尾忠幸は「児島の上位エンジンはある程度、数字通りです。でも中間整備が入ってからいいのもある。GWで前原大道(63号機)、カヤ(茅原)が乗ったのはすごくいいと思う」。38号機だけでなく、この上昇2基を誰が引くか注目だ。【窪寺伸行】

◆茅原悠紀(かやはら・ゆうき)1987年(昭62)7月11日、岡山県生まれ。99期生として06年11月児島でデビュー。デビュー節の6走目に初勝利。09年12月の宮島で初優勝。12年9月新鋭王座などG1優勝7度。SG優勝は14年12月の平和島グランプリ。通算優勝45度。171センチ、55キロ。血液型A。

※明日は注目選手(下)