鰐部太空海(わにべ・たくみ、20=愛知)が4日目1R、6コースからまくり差し、デビュー60戦目で初の1着。レース後、大時計の前で水面に投げ込まれる水神祭で祝福された。

「デビュー60戦目での1着。早いとは思うが、以前、三国でも1度は先頭に立って2着になったことがあったから…。1周1Mを回って視界に誰もいないのが、あの時の三国と同じだ! と思ったら緊張した。でも2Mは気持ち的に落ち着いて回れました。ゴールして、ほっと安心した」と初1着で初々しい感想を述べた。

剣道によるスポーツ推薦で128期に一発合格。「剣道をやっていてボートレースに生きたのは動体視力ですかね。剣道って一瞬の動きで勝負が決まるんです。動体視力の良さが勝った1Mでのまくり差しに生きたかも」と冷静に分析した。

目標とする選手に平本真之を挙げた。「自分と背かっこうが似ているので、平本さんのような選手になれたら…。デビュー3年でのA級というのも目標の1つとして思っている」そうだ。

ヘルメットは自身の名字、鰐部にちなんだワニ柄。「フライング休みの時に、自分で書いてデザインした」。そして名前もかなりのインパクト。太空海(たくみ)という名前は「本当は大空海という言葉をつけたかったそうですが、画数の関係で太空海になったそうです」。水の上を縦横無尽に走るイメージのある名前を持つ鰐部。今後の活躍に注目だ。