競輪選手養成所(滝沢正光所長)の121期と122期(ガールズ11期)生による卒業記念レースが行われた。

121期の決勝は、纐纈洸翔(こうけつ・ひろと、19=愛知)がまくり追い込みを決めて優勝。各選手はすでに選手登録されており、4月30日からの松戸F2ナイターを皮切りに、全4開催のルーキーシリーズでデビューする。

在所1~3位不在と大混戦になった男子決勝は、纐纈洸翔が卒記王者の座を射止めた。道中は中団に控え、打鐘すぎ4角ではカマシを追わず俊敏に4番手を確保。最後は梅崎隆介のまくりに乗る形でまくり気味に追い込んだ。「素直にうれしいです。絶対取ろうというより、無でいきました」と目尻を下げた。

中3でツール・ド・フランスを見て自転車に興味を持ち、愛産大工高の自転車部に入部。「好きなことを職業にしたい」と競輪選手を志したという。愛知勢としては96年、78期の若松将弘以来、26年ぶりの卒記チャンプ誕生。目標には深谷知広を挙げる。デビュー後は深谷のような先行で勝つ選手を目指す。「デビューから9連勝が目標。最終的にG1を取れたら。まずはグレードレースで先輩方と走りたい」と目を輝かせた。

纐纈、という珍しい名字には「アヤセ、とよく間違われますね。養成所の仲間からはケツとか、ケッチャンと呼ばれます」と苦笑する。「これからは積極的なレースで、先行で頑張りたい」。中部期待の新星として、競輪界なら誰もが知る、メジャーな名前にしてみせる。