今年の舞台・宮島ボートに地元広島支部は大挙8人を送り込む。

その中で、4月の三国マスターズチャンピオンで念願のG1初タイトルを手中にした上平真二(48)に注目。「名人」の勲章をもたらした珠玉のさばきが、地元水面でさらに輝く。

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「これまで支えてくれた家族、周囲の人たち、投票してくれたファンのみなさんに感謝の気持ちを持って大切に走りたい」。上平は笑顔で話した。

48歳にしてオールスターは初出場。広島支部は強豪がそろっているが、長くSG戦線をリードしてきた西島義則、辻栄蔵らに比べ、ちょっと地味な印象の上平は今まで縁のない大会だった。しかし今年は、地元宮島での開催。しっかりと票を集め、G1覇者として晴れの舞台に立つ。

4月、三国のプレミアムG1マスターズチャンピオン優勝戦では、イン今垣光太郎を2コース差しで破った。上平がずっと磨き続けてきた鮮烈な差しハンドル。それがひときわ輝いた瞬間だった。

「レースは普段通りに」と話したが、一瞬の隙を逃さないハイレベルな巧さばき。宮島でさらなる輝きを放つことは間違いない。【中川純】

◆上平真二(うえひら・しんじ)1973年(昭48)11月28日、広島・呉市生まれ。ボート75期生として94年11月、宮島でデビュー。初勝利は95年2月の若松。優勝は通算70度、4月の三国マスターズチャンピオンでG1初制覇。SG最高成績は20年大村ダービーの優出4着。167センチ、52キロ。血液型A。

※明日はドリーム戦展望