レースの予想を行っている者(予想業)とネット上で接触するなど、選手自身のルールに対する理解不足により、ボートレースの信頼を失墜させたとして4カ月の出場停止処分を受けた峰竜太(37=佐賀)が、30日に開幕する、からつボートで復帰戦を迎える。

「ただいまです!」

元気な声とともに、千両役者が帰ってきた。ピット内で歓迎を受けると、行く先々でトークの輪が広がる。やはり、峰には笑顔が一番似つかわしい。

この日は強風のため、前検恒例のスタート特訓は行われずタイム計測のみ。そんな悪条件でも、水面に飛び出してはペラ調整を繰り返すルーティンに没頭した。

弟子の安河内将は「あっという間だったし、寂しくはなかった。走れるのは楽しみです」と手放しで喜ぶ。「一緒に訓練もしたけど、戻っているし何の心配もいらないです」と太鼓判を押した。

SGは来年のメモリアルまで出場停止。さらには出走回数不足のため来期はB1級の格付けとなり、G1戦線からも遠ざかる。それでも「ここからが、僕の第2章だと思ってます。2年後の賞金王を取りたいという新しい夢ができた」と、壮大なプランを描いている。昇竜のごとく、再び頂点へと駆け上がる峰の新たなストーリーを、しっかりと見届けたい。

<峰竜太、復帰までの経緯>

◆21年12月19日 住之江SGグランプリ優勝戦の1Mで妨害失格。後続の3艇を巻き込み3連勝式が不成立となり、過去最高の41億円超が返還となった。

◆22年2月21日 大村ボート優勝戦に出場(3着)。

◆同22日 大村SGクラシックを家事都合のため欠場すると発表。

◆同25日 褒賞懲戒審議会が行われ、レースの予想を行っている者(予想業)とネット上で接触するなど、選手自身のルールに対する理解不足により、ボートレースの信頼を失墜させたとして4カ月間の出場停止処分が決定される。