ガールズケイリン10周年を記念して行われた初めての12R制オールガールズ開催は、Bグループが柳原真緒(25=福井)、Aグループは児玉碧衣(27=福岡)と佐藤水菜(23=神奈川)の同着優勝で幕を閉じた。目標の10億円を上回る11億3825万7200円を売り上げ、大会は大成功となった。

決勝B11Rは、ナショナルチームの小林優香、梅川風子のまくり合戦の上を柳原がまくった。「お客さんの声援でプレッシャーを力に変えることができた。10周年の重みを感じたし、作ってきてくれた先輩のすごさを実感しました」。昨年は惜しくもガールズGP出場を逃した柳原が、今年は完全に本格化した。

一方の決勝A12Rの結末は、ドラマチックを極めた。奥井迪の先行を4番手から児玉、6番手から佐藤がまくると、ゴール線上は横一線に。長い写真判定の末に同着がアナウンスされると、場内は大きな歓声に包まれた。「(鈴木)美教さんが後ろにいてくれたらサトミナ(佐藤水菜)のコースはなかったかな…」と悔しがる児玉。「めっちゃ楽しい大会だった。疲れはあったけどベストは尽くせた」と安堵(あんど)する佐藤。両者の表情は対照的だった。

ガールズケイリン10年の集大成を見せた今大会。1期生を中心に総勢82人のガールズ選手が一致団結して、数々の名勝負が生まれた。立ち上げ当初は「3年持つか、5年持つか」と揶揄(やゆ)された。だが、この3日間の熱き戦いを目の当たりにしたら、もうそんなことを言える者はいない。