日刊スポーツ新聞社制定「第38回ボートレース年間三賞」の各賞受賞者が決まった1、2着回数トップに贈られる敢闘賞は、赤岩善生(47=愛知)が初受賞した。式典は2月2日に東京・品川プリンスホテルで行われる。(データは、日本モーターボート競走会提供)

敢闘賞は赤岩善生のためにある賞なのかもしれない。常に全力プレー。レース中はもちろん、そこまでに至る準備、私生活まで。誰よりもエンジンと向き合い、ペラと格闘し、研究を欠かさない。ボートレースに全身全霊を注いでいる。昨年、積み重ねた勝利は98勝。2着はそれ以上の102回。どれだけ苦しいレースをしのぎ、粘ったのか。「聞いた時はまさかと思った。1走1走の積み重ねと、1走も無駄にしないで走った結果だと思います」。敢闘賞はファンの舟券作戦に貢献し続けた勲章でもある。

昨年10月の蒲郡ダービーは予選首位通過も狙える位置に付けていたが、予選ラストの4日目にターンミスもあって痛恨の6着。準優も3着に終わり、優出を逃した。蒲郡の看板レーサーとしては悔しい結果となったが、真骨頂は直後の三国だった。オール2連対と、圧倒的な強さでV。気持ちを切らすことなく、1年間を駆け抜けた。

年齢的には40代後半に差しかかったが、卓越した整備力と、勝負根性が大きな原動力。「諦めない姿勢が大事。それは今後も続けます」。ボートレースへの情熱が消えない限り、赤岩の強さは揺るがない。

◆赤岩善生(あかいわ・よしお)1976年(昭51)2月8日、愛知県生まれ。82期生として98年5月の常滑でデビュー。2走目に初勝利を挙げた。06年のグランプリシリーズでSG初V。G1は通算6度V。同期には中沢和志、坪井康晴、菊地孝平らがいる。169センチ、57キロ。血液型A。

◆敢闘賞 記念レース、一般戦にかかわらず抜群の安定感を示した赤岩を、白井が追う展開。白井は22年のSGメモリアル優勝戦でFを切ったため一般戦を多く走り、白星を量産した。早々に100勝突破と力の違いを見せつけていたが、2着はなかなか増えない。赤岩は持ち前の整備力、調整力も発揮し常に粘り強い走りを披露。1、2着合計を200の大台に乗せ、初受賞を決めた。