A級一般1Rは伊藤温希(24=岐阜)の追い込みの仕事が目立った。

高谷敏史の突っ張り先行に乗り、最終バックでまくってきた多田晃紀を強烈にブロック。それでもスピードの違いで多田が踏み込むと、それに合わせて踏み、今度は多田マークの杉山剛を飛ばして2着を確保した。

「一発で止めたかった。それが理想です。先行選手を守るのが自分の役目です。自分は自在ではなく、追い込みなんです」。

まだ24歳。追い込みとして戦うために、今するべきことは「先行選手と信頼関係を築くこと」と言う。「若いんだから自力で戦えと言う人がいても、追い込みとしての実績を積めばそんな声も封じ込めると思うんです」。

あこがれの選手は同県の先輩、山口富生。「とにかく格好いい。ああいう人になりたい」。しばらくは伊藤の追い込み修行が続くことになりそうだ。