日本対エルサルバドル 後半、ドリブルで攻め上がる久保(撮影・たえ見朱実)
日本対エルサルバドル 後半、ドリブルで攻め上がる久保(撮影・たえ見朱実)

出場した時間帯と相手のレベルを考えると、この日のプレーで久保を評価するのは難しい。彼のせいじゃない。チームの悪い流れに巻き込まれた感じだ。チームは前戦に続き、ボールを回すだけ。サイドのコンビネーションなど、何をしたいのか伝わらなかった。勝ちはしたが、格下相手に圧倒的な差を見せつけられない。テレビ中継でベンチの様子が何度も流れるのは、試合内容が悪いからだ。

こういう試合は興行としては成り立っても、強化にはならない。チーム状態がいい時にデビューさせてあげたかったくらいだ。

むしろ親善試合という興行ならば、久保を先発か、せめて後半開始から使った方がよかった。最後のFKも、久保に蹴らせればよかったんだ。選手任せでは久保も遠慮するから、森保監督が「久保に蹴らせろ」と指示すればいい。その方が盛り上がったし、そういう場を演出することも、育てることにつながる。もったいない。

次からは結果が必要だ。彼はドリブルやシュートを打つだけで評価される選手じゃないだろう。南米選手権でマスコミやファンの期待を背負って、それに応えられるか。そこで真価が問われる。(日刊スポーツ評論家)

日本対エルサドバドル 「可能性は無限大」の大段幕前でポーズを決める日本MF久保(撮影・たえ見朱実)
日本対エルサドバドル 「可能性は無限大」の大段幕前でポーズを決める日本MF久保(撮影・たえ見朱実)