サッカー日本代表で、ACミランに所属するFW本田圭佑(30)が4日、都内の自民党本部に安倍晋三首相を訪ね、面会した。

 対面後、囲み取材に応じた本田は安倍首相に自身が取り組む教育家としての活動、サッカーを通じて子どもたちに夢を与える取り組みなどへの協力をお願いしたという。

 一問一答は次の通り。

 -どういった話を

 僕の方からお願いに上がった。世界の貧困といわれる、明日の生活にも困っている子どもたちの支援を、09年からサッカークリニックという形で活動している。今後、さらに積極的にこういうことをやっていきたい。何とかご協力をお願いしますという話をした。

 -安倍首相からは

 非常に共感していただいて、今後、お願いすることもあると思うと言っていただいた。

 -対談は20分ほど。他にどんな話を

 基本的には教育の話をした。貴重な時間をいただいた。

 -首相の印象は

 当然なんでしょうが、器の大きさというか、人間的な包容力を感じた。

 -政治家に関心は

 以前どこかでも答えたが、本気で1度政治家になろうとは考えた。でも、自分はサッカーでここまで来た。サッカー以外のこともビジネスを通じてやっていくがサッカーで大きくしてもらったことに変わりはない。30歳になったが、自分のベースはサッカーで、どう社会に恩返しするか。これが自分のメインテーマ。

 -政治については話したのか

 いえ。そういった話は、今回はしていない。

 -選挙権が18歳以上に引き下げられた。若者の政治参加についてどう思うか

 1つ、変わるというのはメリットであると思う。大きな意味を持つ変更だと思う。いろんな人が政治に関心を持つのは、必要なことだと思う。どうしても、日本はスポーツ選手が政治を語ると、いろんな声が聞こえてくるが、皆さんが、この世の中を良くしようと思って発言するのは、大事なことなのではないか。

 -18歳の時、もし選挙権があったら、投票に行っていたか

 おそらく、しっかりとした大人からのアドバイスが必要で、それがあれば、行ったと思うが、僕は18歳の時は、こんな考え方ではなかった。ボールしか追っていなかった。

 -対面はどちらから働きかけたのか

 僕からです。僕がやっている活動、09年からやっているが、いろんな意味で多くの子どもを救いたいと思う中、自分の活動に限界を感じている。オフ(まとまった休暇が)がこういう時期にしかない。そういう中で3、4カ国を訪問しているが、3、4しか行けない。もう少し、本当に、新しいアイデアを求めている。僕が現地に行かなくても、夢を与えられる子どもの教育にかかわる活動は、日本の皆さんにも協力していただかないと。僕1人では、何もできない。まずは首相に話をしたいと思った。

 -将来、政治家には

 ないですね。皆さんも、ご存じのように、馳さん(文科相)は星稜(高校)の先輩で、先日もお会いした。馳さんにも、まったくする気はないと伝えた。「興味はないか?」と言われたので、あったんですが、今はないですと話しました。