日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(64)が28日のW杯アジア最終予選タイ戦(埼玉)に向け「タイに勝てなければ、UAEに勝った価値がなくなる。愚かなことは絶対にしてはならない」と選手に伝え、引き締めた。23日に敵地アルアインで難敵UAEに2-0で完勝し同日、成田空港にチャーター機で帰国。UAEからのアウェー初勝利で勝ち点を13としB組2位をキープ。同戦ではMF今野泰幸(34=G大阪)の起用など采配ズバリ。そのハリル采配を掘り下げる。

 ハリルホジッチ監督は誇らしげな表情で成田空港に到着した。ファンの声援に右手を上げて応えるなど上機嫌。無理もない。敵地UAEで会心の勝利を挙げたのだから。勝ち点3をつかんだ3つの理由はこうだ。

 <1>今野起用はJヒント 中盤を従来のトップ下+守備的MF2枚の三角形から最終予選で初めて逆三角形に変えた。この“Vライン”で勝利を引き寄せた。今野の働きが抜群。どれだけすごかったかは隣の香川の言葉を借りる。「チームには12人いたみたいだった。すごいとしか言いようがない。脱帽です」。