【ポルトアレグレ(ブラジル)20日(日本時間21日)=岡崎悠利】南米選手権の1次リーグ第2戦で日本は、強豪ウルグアイと2-2で引き分けた。先発したMF三好康児(横浜F・マリノス)が衝撃の2ゴール。1次リーグ突破へ2試合を終え勝ち点1(1分け1敗)とし望みが生まれた。

完全アウェーの大歓声をかき消す先制点は前半25分だった。左サイドでボールを持ったMF柴崎岳から、逆サイドでフリーだった三好へ好パスが入った。三好は「中の状況も見ながら」とドリブルで持ち込む。利き足の左に持ち替えることはせず、縦に切り込んで右足を振り抜いた。角度のないコースから、ネット上部を揺らす難しい1発だった。「序盤からどんどん仕掛けていこうと思っていた」と、冷静に振り返る口調が力強かった。

布石があった。直前に、三好は同じ右サイドからカットインして左足で狙い、枠外へ外した。1度は不発に終わったが、このシュートで左足をDFに意識付けることができた。得点シーンでは「相手が詰めてこなかったので、(左足に)持ち直さなくても打てるなと判断した」。左足を警戒して飛び込んでこないDFを見た瞬時の判断は「イメージ通り」の先制弾だった。

直後にPKで追いつかれたものの、後半14分に今度は左足で、この試合2点目のゴール。ウルグアイを追い詰める2点を左右の両足で奪った。引き分けに終わったが、三好のマルチ弾で、強豪相手に勝ち点1を手にする健闘。東京オリンピック(五輪)世代の主役は「勝ち点3をとれる試合だった。上を目指すことを考えれば、反省しないといけない部分もある」。こう話す姿が頼もしかった。大車輪の活躍で、貴重な勝ち点をつかんだ。