U-24日本代表MF田中碧(22=川崎フロンターレ)が、A代表との強化試合で感じた悔しさを成長につなげる。

8日、12日のジャマイカ戦に向けオンライン取材に応じ「フィジカル、技術の差を感じた。Jリーグでは体感できないレベルだった。そこを目指さなければいけないとあらためて気付かせてくれた部分が大きかった」と振り返る。

川崎Fの下部組織からトップに昇格。東京オリンピック(五輪)世代の世代別代表が立ち上がった当初は招集はなく「目指してもいなかった」と振り返るが、19年のトゥーロン国際大会で招集され、そこから東京五輪へ上り詰めようとしている。川崎Fで中村憲剛氏、大島僚太、守田英正とA代表経験のある選手の間近で学べたことも大きかった。ガーナ戦ではA代表のMF遠藤航と中盤でコンビを組み「守備の部分は、今まで組んできた中でもトップレベル。セカンドボールの反応やプレスのかけ方など、準備の質と量、認知力は、横で見ていて速いし正確なプレーで表現されている。そこはすごく、隣で見ていて、自分もこうやらないとと思った」と刺激を受けた。続けて「僕自身、いろんな選手と(ボランチで)やってもらえているのも幸せ。憲剛さんも僚太君も守田君もみんなA代表の選手。そういう選手たちの良さを吸収した選手になれるチャンス。こんなに素晴らしい選手の横でプレーするのはなかなかいない。自分は恵まれているなと思います」と置かれた環境に感謝する。

東京五輪を本気で意識したのは今年3月のアルゼンチンとの親善試合だった。「A代表でやってる選手が、五輪の試合に来ることによって、自分たちが本当に金メダルをとるという気持ちに切り替わった。そういう選手たちとやれるのは素晴らしい経験。そこであらためて、自分が出てメダルを取りたいなと思いました」。トップレベルのボランチの横で学び、吸収したことを東京五輪の舞台で表現する準備は整いつつある。