日本代表のエース南野拓実(26=リバプール)と板倉滉(24=シャルケ)のMF2人が、2日のW杯アジア最終予選第1戦オマーン戦(パナスタ)を欠場する可能性が高くなった。2人は脚の違和感で1日の公式練習を欠席。同戦は既にDF冨安とMF守田の欠場が決まり、全24選手のうち20人になる場合もあり、日本協会はJリーグから追加招集する可能性も示唆。嵐の船出になるかもしれない。

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試合会場で午後5時から開始された日本の公式練習には、フィールド選手17人とGK3人の計20人しかいなかった。日本協会によるとこの日午前、南野は左太もも、板倉は右脚付け根の違和感で大阪府内の病院を受診し、ホテルで静養したという。2人は8月30日開始の大阪合宿に参加し、31日に違和感を訴えた。

練習直前に行った森保監督の公式会見では「状態が100%ではない選手もいる。実際に海外から移動してきて時差、フィジカルの状態も100%か分からない」とし「(今後も)招集すべき選手が、この場に来られない場合があるかもしれない。最終予選は想定外のことが起こる」と、含みを持つ発言をしていた。

実際に冨安はアーセナル移籍の手続きのため、守田はコロナ禍のルールで試合3日前までにポルトガルから帰国できず、オマーン戦は欠場に。さらに南野と板倉に程度こそ不明ながら故障が発生。この時期の強行出場は避けたいはずだ。

南野は予選で出場7試合連続得点中と絶好調。2列目には原口、久保、堂安らが控えるが、攻撃力低下が懸念される。センターバックと兼務可能なボランチの板倉が不在となれば、柴崎と遠藤の負担が増える。

日本協会は南野と板倉について「大事をとって休ませたが、2日は分からない。追加招集の可能性もゼロではない」と説明。その場合はJリーグ勢に限定されるという。7日の中国戦は冨安と守田が合流するだけに、オマーン戦を乗り切れるか。「勝つという結果を残せるようにチーム一丸となって戦いたい」という森保ジャパンが、試練の開幕を迎える。【横田和幸】

 

○…仮に追加招集があった場合、クラブは基本的に拒否できない。国内組で候補になるのは森保監督の元教え子の稲垣(名古屋)。3月の2次予選に出場し2得点。この日のルヴァン杯も1得点してフル出場するなど調子はいい。2年近く招集されていない山口(神戸)も好調を維持。川辺(前広島)が今夏にスイスへ移籍し、国内の人材は豊富ではない。