池田太監督(51)の初陣となったなでしこジャパン(サッカー女子日本代表=FIFAランキング13位)は、アイスランド代表(同16位)に敗れた。

体格の異なる相手に苦戦し、ほとんど決定機をつくれなかった。先発でA代表デビューしたMF成宮唯(26=INAC神戸)の主な一問一答は以下の通り。

-自身のパフォーマンスはどうだったか

成宮 悔しい気持ち。いつもやっている感覚と違うものを感じたので、このままじゃダメだなと感じた。

-国内で対戦する相手との違いを感じたのか

成宮 外国人選手ならではのスピード感や特有の間合い、「そこで脚が伸びてくるか」というところで伸びてくる選手が多い。普段はミスにならないプレーがミスとしてはっきり出て、失点につながってしまうところまでが、海外相手のプレー。WEリーグでやっているときより、質を上げないと通用しないと感じた。

-間合いの調整など、対応した部分は

成宮 相手を見ながら間合いを取るように、考えながらやろうと思っていた。ボールをさらす持ち方では、海外選手相手だとかっさらわれる。懐の深いところでボールを持てるように意識した。

-得点のためにどんなことを意識をしていたか

成宮 動きだしが早くてオフサイドにかかった場面があったけど、ミーティングでも言われている、エックスボール(=対角線へのボール)は意識してやっていた。よりゴールで近いところでプレーすることも意識してきたけど、結果に結びつかなかった。

-ロングボールを使う場面が少なかったが、攻撃の課題は

成宮 ハーフタイムに監督から指示もあったけど、ビルドアップでボールを持てているとき、ミドルゾーンまでは運んでいい形を作れるところが多かったけど、バイタルエリアに入る精度とクオリティー、創造性、3人目を意識した動き、前に関わる人数、アイデアが、試合を通じて不足していた。ゴールに迫る前まではよかったけど、最後の質を上げていかないと、「ゴール前までの崩しはよかったね」で終わる試合になってしまう。最後の部分は、コミュニケーションをとりつつ、同じ絵を描ける攻撃をしないといけない。

-守備での改善点は

成宮 池田さんが監督になってからのコンセプトである「奪う」ところで、相手に比べて奪う回数が多いとは言えなかったし、得点も勝利も奪えなかったので、1つもクリアできなかった。簡単に奪わせてもらえない相手になってくるので、1人で奪えなかったら2人、3人で囲って、日本人の俊敏性を生かした切り替えのところで、集団として奪うことをやっていかないといけない。