「日本リベンジャーズ」が、B組のトップへ成り上がる。サッカー日本代表は28日、2月1日に迫ったW杯カタール大会アジア最終予選のサウジアラビア戦(埼玉)へ向けて千葉県内で調整した。

長友佑都と中山雄太 日本代表の左サイドバックは誰なのか?>>

4連勝中のチームの原動力はMF遠藤航(28=シュツットガルト)、MF守田英正(26=サンタクララ)、MF田中碧(23=デュッセルドルフ)の中盤3枚。2021年10月7日に0-1で敗れた相手に、リベンジを果たす。

   ◇   ◇   ◇

日本代表には、「東京リベンジャーズ」の主人公「タケミっち」はいない。ここは漫画ではなく、現実の世界。W杯の切符をかけたアジア最終予選のまっただ中。ただ、23人の中に「ひよっているやつはいねー」。前夜に中国に快勝し、千葉県内で行われた練習。先発組は軽めの調整で済ませ、控え組は強度の高いトレーニングを約2時間行った。時折、笑顔を見せながらも、引き締まった表情が垣間見えた。決戦の日は近づいている。

タイムリープは出来ない。昨年10月7日のサウジアラビア・ジッダの地に戻ることはかなわない。サウジアラビアに0-1で敗れた悔しさを取り戻すことは出来ない。2月1日。舞台は「東京」ではなく「埼玉」。リベンジを果たす時が来た。

「東卍(とうまん)」の総長「マイキー」も、左のこめかみに竜をあしらった入れ墨の「ドラケン」のような選手もいない。でも「日本リベンジャーズ」には「ワタル」「ヒデマサ」「アオ」がいる。アンカーの遠藤、インサイドハーフの守田、田中。昨年10月12日のオーストラリア戦から結成されたトリオ。その試合から試された4-3-3で中核を担い、そこからチームは4連勝。守田は「3人とも守備の感覚は似ているから前に人数を掛けられる」と効果を口にする。

暴走することなく、息の合ったプレーで、勝ち星を積み上げてきた。中国戦では前の守田、田中の2人が流動的にポジションを取りながら、相手のマークをはがし、遠藤がバランスを保ち、自由自在にボールを支配。守田は「本職というか適しているのは、アンカーやと思う」と言いながらも、自身の映像を何度も繰り返し確認。アップデートしてきた。

あの日は、3人がそろわなかった。前回のフォーメーションは4-2-3-1。柴崎と遠藤のダブルボランチだった。遠藤、田中はドイツで、守田はポルトガルの地で世界と戦い続け、日本の中盤の看板を背負う。遠藤は「もう1個2個上げないといけないギアを」。守田は「麻也君がいなかったり、冨安がいなかったり、世間的には不安に思うイメージも強い。払拭(ふっしょく)したい」。リベンジするしかない。俺たちが、B組のトップになる。【栗田尚樹】

◆東京リベンジャーズ 「週刊少年マガジン」で連載中の漫画。作者は「新宿スワン」で有名の和久井健。物語は不良だった主人公・花垣武道(タケミっち)が、タイムリープ能力に目覚め、中学時代に戻ることから始まる。最凶の組織「東京卍會(まんじかい)」の総長「マイキー」、副総長の「ドラケン」らとの出会いを経て、熱い仲間と戦う。映画化もされた。