“主将代理”のMF遠藤航(28=シュツットガルト)を筆頭に、代役たちが気迫のこもった守備で、中国戦に続き無失点で終え、カタールへ前進した。

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主将のDF吉田と冨安のコンビが負傷で不在の中で迎えた負けられない戦い。主将マークを巻いた遠藤は、中盤の底で相手の攻撃の芽をいち早くつみ、DFの谷口と板倉は相手とのバトルを制し、攻撃の組み立てでも存在感を発揮した。遠藤は「アウェーで負けていたのでホームで借りを返そうと。いい形で2点取れて勝つことができて良かった」と振り返った。

国際経験豊富な吉田が、ピッチ外で各選手とコミュニケーションを図るベテランらしい主将なら、遠藤は背中で引っぱるタイプだ。主将マークに責任と誇りを感じながらも「普段のチームの中心選手として自覚を持つかどうか」と普段通りを強調。昨年11月のオマーン戦で警告を受け、出場停止の「リーチ」がかかった中でも、クリーンに強度の高いボールを奪取。昨季のブンデス・デュエル王は健在だった。

最終予選5連勝とし、3月の最後の2試合へつなげた。遠藤は「3月にはキャプテンも戻ってくる。キャプテンと集まって一緒にW杯を決めたい」。遠藤の主将の経験に加え、センターバックの谷口&板倉の台頭。チーム層の上積みという大きなプレゼントを手に、主将マークを吉田へ渡す。【岩田千代巳】