日本代表(FIFAランキング17位)がAFCアジアカップ(アジア杯)カタール大会の初戦で、元監督のフィリップ・トルシエ氏(68)率いるベトナム代表(同94位)と対戦した。

前半、伏兵のベトナムがリードを奪った。前半11分にMF南野拓実に先制点を許したものの、わずか5分後にグエン・ディン・バクがCKに頭を合わせて同点弾を決める。さらには33分にFKからファム・トゥアン・ハイが決め、試合をひっくり返した。

前回19年UAE大会の準々決勝でも0-1で日本に惜敗していた東南アジアの雄。終了間際、再び南野に決められて2-2とされ、さらに中村敬斗に豪快弾を沈められたものの、初戦からビッグサプライズを起こそうとした。

立役者は「白い魔術師」トルシエ監督だ。日本を率いた00年アジア大会レバノン大会では、自国開催以外では初めての優勝に導く。02年FIFAワールドカップ(W杯)日韓大会では初のベスト16に導いたことで高い知名度を誇る。

ベトナムの監督には昨年2月に就任。韓国人指揮官が率いていた前体制では堅守速攻だったが、パスワークを重視するスタイルにモデルチェンジ。U-23代表も指導し、積極的に登用する若手が躍動した。

68歳になったフランス人は、前日会見で不敵に笑っていた。

「歴史上、たくさんのサプライズがあった。日本とは10回やって9回は負けるかもしれないが、1回は勝てる可能性がある。それが明日かもしれない」

ベトナムと日本の対戦成績は1勝1分け7敗。通算10試合目で、魔法はかかるのか。

【アジア杯】トルシエ監督率いるベトナム戦/速報