【ドーハ9日=木下淳】U-23(23歳以下)日本代表の主将、MF遠藤航(22=浦和)が戦列に復帰した。当地に着いた3日夜にインフルエンザを発症したが、5日間の隔離を経て最高39度に達した熱も下がった。13日の1次リーグB組初戦の北朝鮮戦に向けて「出るつもりです」と出場を志願した。休養日明けのチームは練習を再開した。

 初戦が4日後に迫ったチームに、代えの利かない主将が帰ってきた。晴れ渡ったピッチに戻り、仲間との何げないやりとりに笑顔を見せる。ランニングでは定位置の先頭を走った。有酸素系のメニューもすべてこなした後は、居残りのFK練習にまで加わり「体の重さとか感じなかった。久々にボールを蹴れて、うれしかったですね」。チームはオフ明けで練習を再開。初戦に向けてスイッチを入れるタイミングで復帰した。

 想定外の離脱だった。ドーハに到着した3日夜に発熱の症状を訴え、検査でインフルエンザ感染が判明した。「予防接種を受けていたのに。ビックリしました」。5日間の隔離。「最初の3日間は寝込みました。熱は最高39度。その後も38・5度から37度台に下がって、また38度に上がって」。ボーッとした頭で「何で代表に来て風邪をひくんだろう。間違いなくチームのプラスにならない」と申し訳なく思った。

 16チームが3枚の五輪切符を争う最終予選。負ければ終わりなのに出遅れた。最終調整の予定だった6、7日の非公開試合も欠場。宿舎では食事も1人だったが、手倉森監督がテーブル間の距離を大きく取った上で試合内容を説明してくれた。「気になっていたし、縦に速く運ぶ戦術がはまったと聞いた」。頭を整理した。

 懸念されていた感染拡大もなく、平熱に戻った。前日8日に隔離が解除され、チームメートと朝食をともにし、宿舎のジムで体を動かした。初戦の北朝鮮戦へ「いつから完全合流か分からないけど、自分としては出るつもりです」と強行出場を志願。逆転の発想で「感染が初日で良かった。今なら、まだ間に合う」と開き直れている。隔離中、仲間から無料通話アプリLINEで心配する声が届き続けた。「本当に迷惑を掛けた分、初戦に集中したい」。1キロほど落ちた体重を戻すことも含め、残り4日で万全の状態に仕上げていく。