20年東京五輪世代のG大阪MF堂安律(16)が、宇佐美超えの公式戦デビューへ前進した。13日、万博練習場で行われた練習試合C大阪戦(0-0)にフル出場。ユース所属の高2ながら将来を期待され、今季のJ1最年少で2種登録。7日のACLブリラム戦(タイ)では初のベンチ入りを果たしていた。この日は攻撃的MFを左右ともこなし、長谷川健太監督(49)は「戦力として考えている」と、第1ステージ中の公式戦起用を示唆した。

 将来の「10番」候補だ。左利きでフィジカルが強く「家長2世」と呼ばれる。FW宇佐美は09年に17歳14日でデビュー。昨年4月にクラブ史上最年少の16歳8カ月12日で初出場した1学年上のFW高木彰人には及ばないが、宇佐美超えの可能性はある。サイドバックもこなす堂安は「僕の特徴はドリブル。遠藤さんと一緒にプレーしたいです」と初々しく話した。

 前日12日には、家長(大宮)や宇佐美も在籍した通信制高校の編入試験を受けた。合格すれば、トップチームに専念できる。お隣の神戸でも、同世代のDF藤谷壮(17)が12日甲府戦でデビューしたばかり。「東京五輪で活躍するためにも、ガンバで早く出て力をつけたい」。G大阪にキラリと輝く新星が、デビューの時を待っている。【益子浩一】

 ◆堂安律(どうあん・りつ)1998年(平10)6月16日、兵庫県生まれ。小学時代は西宮SSに所属。中1からG大阪ジュニアユース入りし、12年に史上初のU-15(15歳以下)世代の3冠達成に貢献。昨年4月に同ユース昇格。各世代の日本代表に選出され、現在はU-18代表。サイドバックと中盤、FWもこなす。トップチームの背番号は38。172センチ、70キロ。