清水は名古屋に惜敗し、3年連続の1次リーグ敗退が決まった。前半20分にルーキーFW北川航也(18)のプロ初ゴールで先制した。その後も細かいパスワークで相手を翻弄(ほんろう)したが、後半21分に同点とされると、同41分にはセットプレーから決勝点を献上。16日のリーグ横浜戦からスタメン11人を入れ替えて臨むも、リードを守りきれず逆転負けを喫した。

 清水がルーキーFW北川の1発で均衡を破った。前半20分、右サイドでボールを受けたDF枝村匠馬(28)がゴール前に高速クロスを供給。トップスピードで飛び込んだ北川が左足で合わせてネットを揺らした。中学から下部組織で育った生え抜きは「ずっと夢だった」と話していたホーム・アイスタでプロ初ゴールをマーク。鮮やかな一撃を突き刺し、主導権を握った。

 チームは16日のリーグ横浜戦からスタメンを総入れ替え。DF宮本航汰(18)がプロデビューを果たすなど、この日は高卒ルーキー4人がそろって先発した。戦前、大榎克己監督(50)が「うちは高さに分がないので地上戦で勝負したい」と話した通り、細かいパスワークでリズムをつくる。平均身長で7センチ以上高い相手を、人とボールが動くスタイルで翻弄した。

 しかし、徐々にリズムを崩した。後半21分に左サイドを崩されて同点とされると、同41分には警戒していたセットプレーから決勝点を献上。この日は平均年齢21歳とフレッシュな面々をスタメンにそろえて臨むも、最後は相手のパワープレーに屈した。【神谷亮磨】