FC東京の元日本代表MF石川直宏(36)が2日、今季限りで現役引退すると発表した。02年に横浜から移籍して以来16シーズンにわたってプレーするチームの顔。2年前に左膝前十字靱帯(じんたい)を断裂した8月2日を再出発の日に選び、会見では11位と低迷するチームを刺激するため身をささげると明かした。丸2年、遠ざかる公式戦復帰が最後の目標。あと1点に迫るJ1通算50点目で、花道を飾る夢も口にした。

<石川と一問一答>

 -東京に移籍した日のことを振り返って

 石川 小平(グラウンド)に足を踏み入れた瞬間から心地よかった。横浜から移籍する時(故)松田直樹さんから「お前なら東京の顔、象徴になれるから」と言われたことを思い出す。

 -引退を決意する一因となった膝の状態は

 石川 自分の中のセンサーで、膝が完治しないのではと思ってしまった。復帰しても、ファンの方々に活力を与えられるプレーができるのか。考えた時に「?マーク」が浮かびました。

 -思い出に残っている対戦相手は

 石川 (小学校からのライバルで02年から09年まで東京でチームメートだったDF)茂庭照幸ですね。紅白戦で対戦しても本当に嫌な選手で(笑い)。クレバーで体が強くて。絶対に負けたくない相手でした。