浦和レッズは2日、堀孝史監督との契約を解除したことを発表した。ユース監督の大槻毅氏(45)が暫定的に指揮をとる。また天野賢一郎ヘッドコーチとの契約も解除し、上野優作ユースコーチが昇格する。チームは現在リーグ5戦勝ちなしで、J2降格圏の17位に沈んでいる。

 この日の練習後、淵田敬三社長と山道守彦強化本部長が取材に対応した。1日のリーグ第5節アウェーのジュビロ磐田戦に1-2で敗れた直後に淵田社長は「堀体制をサポートしていく」と話していたが、同日深夜までクラブ幹部と議論し、契約解除を決断した。淵田社長は「状況は厳しい。(リーグが中断した)2週間で改善が表れなかったという議論もあった。チームの流れを変える必要がある。苦渋の決断だ」と話した。

 後任に大槻氏を選んだが、山道強化本部長はあくまで暫定であると説明した。「経験のある人に(監督を)やってもらいたい。リストアップはしている」と、国内外に複数人の候補者を立てて交渉を進めていることを示唆。新体制確立の時期に関しては「なるべく早く」と繰り返した。中断明けの1試合を終えた直後という解任のタイミングについては「スタートにはつまずいたが、2週間で検証と改善にトライしてもらった。託したということ」とした。

 堀監督は11年にもシーズン途中から指揮をとり、チームのJ2降格を回避させた。昨年7月にペトロビッチ前監督の契約解除に伴い、指揮官に就任。アジア・チャンピオンズリーグではクラブとして10年ぶりにアジア王者の称号を得た。淵田社長は「長くレッズを支え、2度も救ってくれた。ミシャ(ペトロビッチ前監督の愛称)から替わる時も快く受け入れてくれた。感謝と尊敬でいっぱいだが、あえて前を向く」と話した。