大宮アルディージャFW富山貴光(27)が、ジェフユナイテッド千葉戦で、値千金の逆転&決勝ゴールを決めた。

 富山は1-1で迎えた後半24分、右サイドのDF酒井宣福(25)からの鋭いグラウンダーのクロスをトラップし、右足で決めた。「ノリ(酒井)からボールが来て、ちょっとトラップが大きくなったんですけど速く反応してミートすることだけを意識した。良かったです」と笑みを浮かべた。

 3戦ぶり今季2点目のゴールを決めた次の瞬間、拳を突き上げると、サポーターでオレンジに染まったスタンドが割れんばかりの大歓声に包まれた。早大から13年に大宮に加入し、16年にJ1サガン鳥栖に移籍。17年にアルビレックス新潟への期限付き移籍を経て今季、鳥栖から完全移籍で3年ぶりに大宮に復帰した富山のゴールを、サポーターは誰よりも喜び、熱狂するという。富山は「(盛り上がっているのは)感じますね。(サポーターが)乗っている感が、すごく伝わってくる。それは気にしているんで、もっと、もっと点を取りたい」と“ノリノリゴール”の量産を誓った。

 石井正忠監督は「先制された形から前半、追いついた。非常にいい形で崩して点が取れて良かった。そこから押し込まれたが選手が耐えて、サイドから2、3点…追加点を取ってくれた。全体に連動した守備が出来た。前半から出来れば良かったと思った試合だった。攻撃は、前半は奪った後、縦に急ぎすぎてミスが出た。後半、収まって相手陣内で回せたのが要因」と勝因を語った。【村上幸将】