前節、FC町田ゼルビアがFC岐阜に1-0で勝ち、ホームで横浜FCに1-3で完敗して2連敗を喫した松本山雅FCと勝ち点56で並び、得失点差1でかわして首位に浮上した。

今節、町田はアウェーで勝ち点38の15位ヴァンフォーレ甲府と対戦する。町田は初対戦となった11年10月8日の天皇杯2回戦で1-2で敗れて以降、甲府には2分け2敗と公式戦で1度も勝ったことがない。5年ぶりに対戦した3月11日のホーム戦も0-0で引き分けだった。“1週間天下”で終わらせないためにも、何とか鬼門を乗り越えたいところだ。

松本はアウェーで勝ち点42で11位と順位を上げてきた水戸ホーリーホックと対戦する。松本は過去、水戸とは11試合対戦し、17年6月11日のホーム戦に0-1で敗れた1度しか負けたことがなく、現在も2連勝中だ。

ただ、1つ心配なのが、18日の町田戦に0-1で敗れるまで続いた5連勝&9戦負けなしを支えた堅守に、ほころびが見え始めているところだ。25日の横浜FC戦では、前半41分に横浜FCのDFペ・スンジンのハンドで得たPKをMFセルジーニョが決め、先制し、ペが退場して数的有利になりながら、後半17分にMF岩上祐三が自陣ペナルティーエリア内でMF田所諒を倒し、PKを献上し追いつかれた。同23分にはセットプレーから勝ち越しを許すと、同30分には横浜FC陣内でセルジーニョがボールを奪われ、1度はDF橋内優也が相手のパスをカットしながら、DF北爪健吾に奪われドリブルの独走から3点目を許した。ミスが連続しての失点が尾を引かないか、心配だ。

一方、水戸は18日のジェフユナイテッド千葉戦、26日のファジアーノ岡山戦を、ともに1-0で勝って2連勝と好調だ。岡山戦では、GK松井謙弥が岡山GK金山隼樹との息詰まる好セーブ合戦に1歩も引かず、その中、8日にブラジルのリネンセから期限付き移籍した192センチの長身FWバティスタが、後半26分から途中出場すると同33分、DF田向泰輝の右クロスを頭で押し込み、リーグ戦2戦目で初ゴールを決めた。松本にとっても、厄介な存在となりそうだ。

勝ち点52で町田、松本と4差の3位・横浜FCは、ホームで勝ち点26の20位・京都サンガと対戦する。京都には4戦無敗と相性が良く、松本戦で1ゴールのFWイバ、1アシストのMFレアンドロ・ドミンゲスは、2-0で勝った5月26日のアウェー戦でもゴールを決めており期待できる。一方の京都は、J3自動降格圏21位のロアッソ熊本とは勝ち点で並ぶも得失点差で3上回り、最下位カマタマーレ讃岐とも勝ち点2差と、まだまだ安心できる状況ではない。アウェーで勝ち点を確保したいところだ。

勝ち点51で町田、松本と5差の4位・大分トリニータと、大分と勝ち点2差の5位アビスパ福岡との直接対決は、今節最大の注目カードだろう。ホームで戦う福岡だが、2分け2敗とここ4戦未勝利で、ホームでも2010年6月13日に2-1で勝って以来、2分け2敗と4戦勝てていない。

一方、大分は25日の徳島ヴォルティス戦に0-1で敗れ、無敗が4でストップした。ただ、0-0で引き分けた18日の東京ヴェルディ戦の際、声がかれて試合中の指示が難しくなった片野坂知宏監督に、「せき・こえ・のどに浅田飴」のキャッチフレーズで知られる浅田飴から差し入れが届けられ、片野坂監督が徳島戦の最中に浅田飴を手に指揮を執ったことが話題となった。“浅田飴効果”で3戦ぶりの勝利をつかみたいところだ。