ヴィッセル神戸が連敗を5で止めた。V・ファーレン長崎に先制されたが、前半30分にDF三原が同点弾。最下位を相手に勝ち点3は奪えなかったが、負の流れは食い止めた。初陣のリージョ監督は「満足はないが、悪い流れを断ち切るには受け入れるべき結果」と前向きにとらえた。

右足の不安で2戦連続欠場していたイニエスタが後半14分、大歓声に迎えられて登場。何度も絶好機を演出したがゴールにはつながらなかった。それでも「負け続けていた悪い流れを切れたことはよかった。個人としてもまだ100ではないが、次の試合までしっかり準備したい」と言った。

イニエスタが欠場した2試合は計9失点で無得点。2日の練習前、選手だけで緊急ミーティング。重い輪の中で“講師”になったのがポドルスキであり、イニエスタだった。DF渡部は「ルーカスやアンドレスはやはり経験値が違う。こういう状況の中でどうすべきか、話してもらった」。危機感を全員で共有し、乗り越えようと挑んだ。

残り5試合、再浮上へ勝ち点1。イニエスタはリージョ監督について「素晴らしい。ただ変化には時間がかかる。時間とともに結果はついてくると信じている」。変革に欠かせない男が帰ってきた。【実藤健一】