J1清水エスパルスが浮上するきっかけは、「ユース組」にかかっている。

13日のルヴァン杯ジュビロ磐田戦(アイスタ)に備え、11日は静岡市内で非公開練習を行った。リーグ戦では前節札幌戦で5失点の大敗。勝利だけが求められる伝統の一戦で、下部組織出身者が燃えている。

磐田戦ではリーグ戦から先発総入れ替えが濃厚。MF石毛秀樹(24)は「今は勝つことが一番チームに力を与える。相手もジュビロ。勝てばいい薬になる」と語気を強めた。DF水谷拓磨(22)やMF滝裕太(19)らを含めると、先発の約半数がユース出身選手になる可能性もある。滝も「勝ったら勢いに乗れる」。相手は県内でしのぎを削る永遠のライバル。ルヴァン杯だが、勝つことでチームに与える影響は大きい。

この日の練習前には約1時間のロングミーティングを行い、チームの課題を洗い出した。練習も守備に重きを置いて調整したようで、石毛は「みんなでイメージを共有してやれば、守れるし、点も取れる。こういう時こそ元気をなくさないことが大事」と前を向いた。ピンチはチャンス。「静岡ダービー」の重みを知る生え抜きが、クラブの威信をかけてチームを引っ張る。【神谷亮磨】