J2アルビレックス新潟は22日の第19節、ツエーゲン金沢とアウェーの石川県西部緑地公園陸上競技場で対戦する。21日は聖籠町のクラブハウス練習場で前日の調整を行った。FW渡辺新太(23)は自身5試合ぶりの得点でチームを今季初の3連勝に導こうと意気込む。金沢戦はルーキーだった昨季2戦2得点、ホーム、アウェーのいずれもゴールを決めている。相性の良さを結果につなげる。

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相性のいい相手に、渡辺新は立ち上がりから牙をむく。「相手はガンガンくる。自分たちもガンガンやる」。左サイドハーフでスタメンが濃厚だ。アグレッシブな金沢を相手に球際の攻防を挑む。そこで上回ればゴールは見えてくる。

昨季、プロ初ゴールを決めたのが第12節(5月3日)のアウェー金沢戦。2-2の試合終了間際に決勝点を挙げた。ホームの第33節(9月15日)の対戦では先制ゴールを奪い、2-1の勝利でともにチームの連勝を決定づけた。「攻守の1対1でやられなければ、負ける感じはしない」。今季チーム初の3連勝を見据え強気だ。

今季はここまで1得点。ただ、アシストは5をマーク。自らの得点はなくても、チームを助けるプレーを続けている。吉永一明監督(51)はさらに要求する。「最後はフィニッシャーになることを意識して欲しい」。渡辺新も分かっている。「得点にはこだわりたい」。この日の全体練習後の自主トレで、ブラジル人選手4人に交じってシュート練習を行った。先に7点を決めたものが勝つルール。トップはFWレオナルド(22)、渡辺新は2位だった。それでも「トップじゃなきゃダメ」。リラックスした中にも、がむしゃらさを見せた。

18日夜、村上市で震度6強を記録した地震の影響で、被災地では多くの人が余震を警戒しながら生活している。「こういう時にこそ、自分たちがこの町にいる意義が問われる」。吉永監督は金沢戦の勝利の大切さを説いた。渡辺新も「大変な思いをしている人たちのためにも勝たないと」。明るい話題を届けることを使命として自身に課した。【斎藤慎一郎】