セレッソ大阪の新人でU-18日本代表のDF田平(たびら)起也(18=神戸弘陵)が、20日からのトップチームの宮崎合宿に参加することになった。高卒新人ではMF西川潤(17=桐光学園)の2人が抜てきされた。田平は17日、大阪市内の練習でロティーナ監督らから初めて細かい守備の戦術を教わった。

19年のJ1でC大阪は最少25失点(34試合)の驚異的な数字を誇る。その守備陣にいきなり高卒で加入した田平はこの日、昨年全34試合フルタイム出場したクロアチア人のDFマテイヨニッチとセンターバックの位置に入り、戦術練習を行った。

「監督の細かい戦術はこれまで体験したことのないもの。学び、充実感が毎回ある。新しい発見ができているのはいいこと。いろんなものを学んで少しずつ成長していきたい」

昨年はU-18日本代表で活動し、年末年始は全国高校選手権で神戸弘陵のベスト16進出に貢献した。ほぼ無休でC大阪の入団となったが、2軍にあたるU-23チームではなく、トップチームで活動することになった。選手寮での生活を含めて毎日が刺激のようだ。

16日の練習で前線へ縦パスを入れたつもりが、失敗して大きく浮いてしまったという。しかし元日本代表FW柿谷は難なくトラップし、ピタッと受け止めてくれた。プロの高度な技をあらためて感じた。

25年前のこの日は阪神・淡路大震災が起きた。18歳にとって当然、生まれる前の出来事だが、神戸市にある高校に通ったことで、節目では黙とうをささげてきたという。「未熟だが、ミスしてうまくなっていかないと。食らいついていきます」。西川と並んで高卒2人が開幕先発になれば、クラブ史上では快挙となる。