ヴィッセル神戸の元日本代表DF酒井高徳(29)が1日、2日のルヴァン杯準々決勝川崎フロンターレ戦(ノエスタ)へ向けてオンライン取材に応じた。この日は神戸市内で完全非公開の練習を行った。

「今季はすべて優勝を目指す気持ちでスタートした。ゼロックス杯で優勝もできて、ルヴァン杯も僕らにとっては大切なタイトル。準々決勝から3試合勝てば優勝できるので、どこのチームにもチャンスあるし、すごく重要な大会という位置付け」。今季2つ目のタイトル獲得に意欲を示した。

勝負のポイントは「個人的にはすごく大事にしているホームで、最初の15、20分で相手にダメージを与えたい。天皇杯もそうだったが、最初にギアを上げるのが大事」という。

昨季、クラブにとって初タイトルになった天皇杯は6試合で17得点3失点。決勝の鹿島アントラーズ戦でも自分たちで主導権を握って、日本一へ駆け抜けた。そのイメージを、同じカップ戦の今大会にも思いを巡らせた。

川崎Fとは8月26日のJ1リーグ戦でも対戦し、同じホームで後半30分に追いつかれて、2-2の引き分けに終わっている。

「川崎Fは後半に質の高い選手が入ってくるので、オープンな試合(乱打戦)にしたくない。ポゼッションをしながら相手を押し込んで、川崎Fのサッカーをさせないようにしたい」

8月29日の前節横浜Fマリノス戦でJ1通算100試合出場(1得点)を達成した。ドイツでも公式戦は200試合以上出場している鉄人は「数字の肩書が増えるたびに、選手生活をできている喜びがある。たぶんこの先、海外に出ることはないと思うが、Jリーグで数字を伸ばして、肩書を増やしていければなと思う」と感想を語った。

今季の酒井はJ1では14試合無得点で、最近4試合では疲労を考慮され、先発と途中出場を交互に繰り返していた。温存していた体力を使い、まずはベスト4進出を目指す。【横田和幸】