J2アルビレックス新潟はMF大本祐槻(26)のメモリアル弾でギラヴァンツ北九州を1-0で破り、連勝を飾った。後半24分の決勝点がクラブのJ2通算500得点。守備では相手に決定的な得点チャンスを与えず、3試合ぶりに無失点に抑えた。これで13勝13分け6敗、勝ち点を52に伸ばし、北九州と入れ替わり4位に浮上した。次節は11日、中2日、アウェーでジュビロ磐田と対戦する。

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右サイドを爆発的なスピードで駆け上がる男が、メモリアル弾の“栄誉”をゲットした。後半22分からピッチに入った直後の同24分。MFロメロ・フランク(33)のパスに反応してゴール前に詰めたのは大本だった。冷静に右足で、決勝ゴールを流し込んだ。クラブのJ2通算500得点目。オフサイドラインぎりぎりの得点だったためパフォーマンスは控えめだったが、判定後はチームメートからぐちゃぐちゃに祝福された。

今季、J2V・ファーレン長崎から加入し、うれしい移籍後初ゴールだった。J2・FC岐阜在籍の17年10月1日以来、約3年ぶりの得点に「チームのみんなが頑張ってつないだボール。自分は押し込んだだけ」と謙虚に答えた。出場も10月18日のアウェー水戸ホーリーホック戦以来だったが「ゴールに直結するプレーを心掛け、ピッチに入った」。得点後も自慢の快足でピッチを縦横無尽に走り回り、ホームスタジアムを沸かせた。「ホーム戦には毎試合多くのサポーターが駆けつけてくれる。もっと勝利の喜びを分かち合いたい」。

今季はケガと復帰を繰り返し、14試合の出場にとどまっている。「チームに迷惑をかけた。そこを含めて今日はいい得点になった。自分の守備には満足していないので、しっかり修正し、勝利に貢献したい」と巻き返しを誓った。

チームは連勝で4位に浮上。2位アビスパ福岡が敗れ、J1昇格ラインの2位までの勝ち点差は10に縮まった。リーグ戦残り10試合。大本は「焦りすぎても良くない。まずは自分たちのサッカーをすることが大切。その先に昇格がついてくる」と話した。【小林忠】