藤枝MYFCが今季のホーム最終戦を快勝で飾った。ヴァンラーレ八戸を3-0で下し、2連勝。2試合連続の無失点で、今季限りで退任する石崎信弘監督(62)は喜んだ。「素晴らしかった。GKが無失点に抑えてくれて、成長を感じる」と、GK杉本拓也主将(30=藤枝明誠高出)の好プレーをたたえた。

FW吉平翼(22)が口火を切った。前半5分、中央に入ったボールをループ気味にシュートし、ネットを揺らした。指揮官と抱き合い、喜びを分かち合った。ホーム最終戦を意識し、「石崎さんと引退する選手のためにもゴールを決めると、前節から考えていた」。前半42分にはPKも成功させ、今季11点目。FW森島康仁(33)も追加点を挙げ、石崎監督への感謝の思いを結果で示した。

最終戦は20日、YS横浜とアウェーで対する。指揮官は「残りの1試合は何としてでも勝ってシーズンを終えたい」と力を込めた。【倉橋徹也】

■引退の3選手があいさつ

藤枝は試合後、引退3選手のセレモニーを行った。MF大迫希(のぞみ、30)は涙ぐみながらあいさつ。「来季はJ2に昇格できませんでしたが、残ったメンバーが昇格を決めてくれると思います。将来、静岡県内のJ4クラブがJ1で戦ってほしいです」と希望した。2012~13年にJ1磐田でプレーしたMF松岡亮輔(36)も花束を受け取り、「レベルの高いJリーグで14年間やりきれたのは、自分の努力と目標、向上心を信じ、周りの人の言葉を信じてきたからだと思います」と語った。

昨季3位の好成績から、今季は10位に低迷している。鎌田昌治社長もあいさつに立ち、「目標のリーグ優勝を達成できず、ファンのみなさんに申し訳なく思います」と頭を下げた。

◆今季限りで引退するMF星原健太(32) もう少し若い時に石崎監督の下でやりたかったです。最後の2年間、石崎監督と一緒に戦えて良かった。