就任2年目のアビスパ福岡・長谷部茂利監督(49)が5年ぶりJ1で今季初勝利に導いた。

前半2分、リーグ開幕から4試合連続で先制され、嫌なムードが漂った。だが「後半から自分たちの力を少しずつ出せるようになり得点を取れたのが大きかった」と指揮官。相手のパスサッカーを封じるため、後半開始からボランチのMF重広卓也(25)を投入し中盤を厚くするなど、より堅守カウンターが生きる戦術に変更。ショートカウンターが増えるなど流れが変わった。

主導権を握る中、後半8分、右SBのDFエミル・サロモンソン(31)が得意のオーバーラップから同点ゴールを奪った。そして同23分、相手ハンドで得たPKをMF金森健志(26)が決めて逆転した。待ち望んだ勝利に、長谷部監督は「やっと勝利した。勢いを大事にしたい」と、安堵(あんど)の表情を浮かべた。J1での白星は16年9月の湘南戦以来。【菊川光一】