昨季まで毎週火曜日付の本紙静岡版で掲載していた連載を、今季はネットでお届けします。先週に行われたJ1清水エスパルスとJ2ジュビロ磐田の試合で、担当記者が開催日翌日の紙面では書けなかった話やネタを掘り下げます。

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清水エスパルスは、名古屋グランパスに敗れて最近8試合勝ちなし(4分け4敗)となった。降格圏1歩手前のリーグ暫定16位に低迷するが、数少ない光明は故障者が徐々に復帰しつつある点だ。

背番号10のFWカルリーニョス・ジュニオ(26)が、右膝の負傷から7試合ぶりに復帰。左サイドで先発した。得点こそ奪えなかったが、力強い突破でゴールに迫る場面もあった。「気持ち良く試合に入れた。(ケガの)経過も順調に進み、早い回復、良いトレーニングができていた」と話した。昨季チーム最多10得点を挙げたアタッカーの復帰は、追い風になるはずだ。

5月9日の横浜FC戦(1△1)では、DF片山瑛一(29)が、10試合ぶりに出場。最もロティーナ監督(63)のスタイルを知る男も戦列に戻ってきた。名古屋戦でも途中出場するなど状態は上向いている。

徐々に戦力が戻り、反転攻勢の下地は整いつつある。カルリーニョスは「現実から目を背けてはいけない」とした上で「苦しい状況だが、全員が前向きに頑張っている。少しでも好転するようにしたい」と次を見据えた。次節は22日のアウェー北海道コンサドーレ札幌戦(札幌ド、午後2時)。9戦ぶりの勝利で浮上のきっかけをつかむ。【古地真隆】