県勢は男女そろってベスト4に進出した。男子の静岡学園は1-0で大津(熊本)に完封勝ち。FW持山匡佑(きょうすけ、3年)の今大会4点目が決勝点となり、10年ぶりに準決勝へ駒を進めた。女子の藤枝順心(東海1位)は1-0で東海大福岡(九州1位)を退けた。1年生ストライカーのFW久保田真生(まお)が決勝ゴール。3年ぶりの4強入りを果たした。

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藤枝順心FW久保田が、値千金の一撃を沈めた。後半開始から途中出場。同14分、味方が競り合った右クロスのこぼれ球に反応した。後方からエリア内に素早く走り込み、左足でゴールに突き刺した。今大会初ゴールを挙げ、「(FW高岡)澪が競り合ってくれたおかげ。ちょうど良いところへ飛び込めた」と白い歯を見せた。

神奈川県出身。中学時代はスフィーダ世田谷FCジュニアユース(東京)に所属し、2年時には全日本U-15女子選手権でベスト4入り。U-14日本女子選抜でも活動した逸材だ。「藤枝順心の試合をテレビで見て、楽しそうにプレーする姿が印象的だった」と進学を決めた。6月の県総体決勝・磐田東戦(5○0)では、ハットトリックを達成。高い得点能力を発揮し、1年生ながらチームに不可欠な存在となっている。

21日の準決勝は、帝京長岡(新潟、北信越)と対する。2連覇を飾った昨年度の全日本選手権の準決勝でも戦い、2-0で下している。久保田は「次も自分の役割を果たしたい」と力を込めた。リベンジを狙う相手を退け、5年ぶりの優勝に王手をかける。