“ひまわりと月見草対決”が、28日の大阪ダービーで実現する。G大阪松波正信監督(46)とC大阪小菊昭雄監督(46)は今季、前任者の解任を受けて指揮を執る。松波監督は宮本前監督から引き継いで17試合目。小菊監督はレビークルピ前監督が26日に契約解除され、指導3日目のぶっつけ本番で初陣を迎える。

試合前日の27日、松波監督が「お互い、プロでやっている以上、こういうこと(監督交代)は起こる。勝つことに集中したい」と言えば、小菊監督は「C大阪は攻撃的なサッカーが身上だが、まずは守備でハードワークできない選手は使わない」と所信表明した。

2人の経歴はあまりにも対照的だ。松波監督は現役時代、帝京の2年生エースで91年度高校選手権で得点王を獲得した。1回戦で対戦した滝川第二には、1年生で選手登録されたMFの小菊監督がいたが、ベンチ外で応援席にいた。松波監督は2発を見舞い、そのまま全国優勝した。

松波監督はJリーグ元年からG大阪のエースで活躍を続け、小菊監督は全国的な活躍やJリーグの選手経験もなく、C大阪には小学生を指導するアルバイトで入団し、そのままコーチ業を貫いてきた。

12年12月、天皇杯準々決勝。G大阪を指揮したのは当時38歳の松波監督で、C大阪を代行指揮したのがコーチだった37歳の小菊監督。G大阪が遠藤の全2得点に絡む活躍で、延長の末に2-1で制した。あれから9年がたち、2人は同じ立場で対戦する。

コーチを約15年続けてきた小菊監督は、松波監督率いるG大阪との監督デビュー戦に「深い縁を感じ、運命という気持ちでいる」。13位G大阪と12位C大阪の42度目の対決は、両監督の意地のぶつかり合いにもなる。【横田和幸】