ヴィッセル神戸が28日、本拠地ノエスタで、FC東京に0-1で痛い黒星を喫した。

相手の堅い守りを崩せず、逆に終了間際、東京FWレアンドロのマンパワーでゴールをこじ開けられた。

今季、15得点をあげていたFW古橋が、スコットランドのセルティックに移籍した。その大きな穴を埋めるべく、神戸は積極的に動いて大型補強を敢行。目玉の日本代表FW大迫は、ホームデビューでフル出場した。1トップでくさびになり、また下がってボールを受けてチャンスを演出するなど、さすがの存在感を随所に示した。ただ、ゴールが生まれなかった。

GK飯倉が試合後の会見でチームとしての課題を口にした。「東京のやり方ははっきりしていて、自分たちも分かっている。ブロックを敷かれて攻撃の形を作らせない。最後は個人の能力にやられた形だし、その相手にどうするか、普通に課題だと思う」。

大迫、そして武藤の能力を「海外、代表でやってきたのもあるし、さすがだと思う」と認めた上で、「だからこそチーム戦術の中でどうやって生かしていくかが大事になってくる。サコ(大迫)との連係を増やしていくことが今後の課題。個人の能力だけに頼っていても、常に勝てるチームにはならない」と言った。

大迫、武藤ともチームに合流してまだ日が浅い。連係を深めている伸びしろはたっぷりあるが、今季の残された時間は多くない。大型補強を結果に結びつけるチャレンジに取り組む。【実藤健一】