女子サッカー界に歴史を刻んだ。日本初の女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」が開幕し、INAC神戸のFW高瀬愛実(30)がリーグ第1号のゴールを含め2得点の活躍を見せた。

前半4分、MF成宮唯(26)がシュートしたこぼれ球を、高瀬が右足で左隅へ決めた。記念すべきリーグ初ゴール。チームメートからハグで祝福された。

後半12分にも、阪口萌乃(29)からの縦のロングパスに反応して抜け出し、右足で落ち着いてダメ押しの5点目を決めた。高瀬は「めちゃくちゃうれしいです。開幕戦で緊張もあったが、早い時間帯に点をとれて勝てて良かったです」と笑顔を見せた。

プロとしての喜びをかみしめた。今まではほぼプロに近い形だったが、正式なプロサッカー選手ではなかった。しかし、今回「WEリーグ」が発足し、サッカーに専念できる環境が用意され、「プロサッカー選手」の立場になった。

「胸を張って(サッカー選手が)仕事ですと言えるのは、本当に幸せだということを改めて感じた」

その喜びを表現するかのような2ゴール。高瀬は「気迫だったり、気持ちをピッチで表現する日だった。自分たちの思いをプレーで表現できたと思う。個人的にはプロ化になって『魅せる』と言うことが大事だと思っている。見てくださった方がINACのサッカー楽しいなと思ってもらえたらうれしい」と熱い思いを明かした。

女子サッカー界において、新たなページに名を刻んだヒロインは、これからもピッチで楽しませるプレーを届けていく。【三宅ひとみ】